2/20(木) 黒沼英之1stアルバムが入荷しました
洋楽も邦楽も出来る限りたくさんたくさん探して聴いてるけど、
ほんとにこれは一生モノだと思う音楽って、年に1つか2つしか出会わないと思う。
黒沼英之君のライヴを初めて観たのは、だいぶ前、池ノ上bar ruinaだった。
当時あの青葉市子がネット上で話題になり始めた頃で、
その拠点だったbar ruinaの他の出演者を、myspaceで根こそぎ聴いて、見つけたのだ。
お客さんは、5人ぐらいだったかなー。
(当時、青葉市子もTam Tamも客が5人もいないライヴで観たなー。スピードスター万歳。)
ほぼライヴ初心者の黒沼くんは、ピアノも歌もそんなに上手じゃなかったけど、
もうとにかく脳天を突き抜けるような衝撃で、
「先輩、ついに、ついに、見つけましたー!」って興奮してその場でメールしたのを覚えてる。
これクラスになると、5年に1回出会えるかどうかのレベル。(たぶん、peridots以来だった。)
その後、自分が主催するイベントに毎回のように出演してもらって、
そのライヴ出演をきっかけに、今のレーベルと出会えたことを、僕は密かに誇りに思っている。
そんな黒沼くんが、紆余曲折を経て、ついに発売した1stフルアルバムが届いた。
こんなにも待ちに待ったアルバムもないだろうに、でもなんだ、あんまりピンとこない。
真央ちゃんのショートプラグラムを観て、ほとんど寝てないせいだろうか。
内面をえぐるような作風から、ストーリーテラーとしてフィクションを取り入れた作風が、
自分の肌には合わなかったのか。→http://natalie.mu/music/pp/kuronumahideyuki02
いや、もう理由なんて、どうでもいいや。
もっと恐いのは、あれ、俺、最近、音楽で感動したっけ、音楽聴いてて楽しいっけ、ってこと。
CDを買わなくなった理由は?という市場調査に対して、
決して少なくない割合の人達が「今、持ってる音楽だけでもう十分だから」と答えている。
自分も、iTunesにはもう8万曲以上が入ってる。
音楽にのめりこんで20年。
きっと自分にとっては、死ぬまで、音楽が一番楽しい娯楽であると思っていた。
人事異動になって、自由に時間を使える部署に移ってきたのに、全然ライヴに行ってないし。
まるで、音楽が好きだと思い込んでただけなんじゃんか、と思うと、恐ろしくて呆然とする。
と、黒沼くんの紡ぐグッドミュージックを聴きながら、知ってる曲は口ずさみながら、
(2つの大大大名曲「パラダイス」「心のかたち」はどっちもタイアップつかなかったかー。。。)
人生の根底を揺るがすようなネガティブ思考に陥ったのは、きっと寝不足のせいと、
選考において書類審査で門前払いをくらったのが人生で初めてだったからだろう、と、
思うことにした。打たれ弱すぎるわ、おれ。
そして、楽しめる音楽が見つからないなら、自分で作ってやろう、と思うことにした。