5/6 Keith Jarrett Trio@渋谷オーチャードホール
Keith Jarrett Trio結成30周年にして、最後の来日公演。
もうみんな70近いお爺ちゃんなもんだから、
さすがに緊張感溢れるインプロ合戦、という感じではなかったし、
リズム隊の演奏も、若干、一体感に欠けるところもあったが、
そこはやはり百戦錬磨の生けるレジェンド達、
この3人でしか出せない、上品な火花が舞い散ってて、とても贅沢な空間だった。
セトリ的には、ジャレットお決まりの、
ジャズスタンダード系→インプロフリージャズ系→和風バラード系 の極上無限ループ。
圧巻だったのは、スロウな曲の最後の最後になにげなくつまびくフレーズ。
もはや、ジャズとかそういうレベルでない。
ラヴェルが何年もかけて紡ぎました、みたいなフレーズを即興で奏でてる。
なんで、音楽室にジャレットの肖像画がないんだ、と疑問に思うレベルの神々しさ。
100年後のひとが聴いても、絶対に美しいと思えるであろう旋律。
あの、10秒~20秒、無音よりも静寂を感じる空間を、
幾度か味わえただけでも、至福の極み!(顎がくがく)でした。
ジャレットみたいな一期一会の即興演奏、みたいなジャンルこそ、
その日の演奏を、すぐに買えるお持ち帰りCDを作ったら、絶対売れるのにな。
あと、オーチャードは、生音中心の音作りだから、もっと前の席を獲ればよかったな。
後方席は、音が小さかったです。
拓ちゃんと観に行って、黒沼くんと観に行って、美和子と観に行って。
ジャレットのコンサートには、大切なひとと一緒に行きたくなるんだな。
うん、そう、たしかに。そんな感じがするわ。
いつか、子供と観に行きたいから、あと15年ぐらい頑張ってほしいんだけどな(苦笑)